Vol. 7 (2020/6/2)
“新型コロナ丸わかり”
およそ1ヵ月半続いた新型コロナ感染症による“緊急事態宣言”が、解除されました。それでも、感染の懸念が消えたわけではありません。第二波が心配されています。
感染症対策の基本は、有効な薬でありワクチンなのですが、まだ、開発されてはいません。ですから、日常生活で三密を避けることと手洗いやうがいの確実な実行。そして、身体の免疫力維持・強化が私たちに出来る予防策です。
感染免疫学の権威:藤田紘一郎東京医科歯科大名誉教授が本財団の月刊誌「原子力文化」6月号の巻頭インタビューで、新型コロナ感染症とその予防について分かり易く解説をされています。僅か8ページのインタビューですが、新型コロナ感染症・丸わかり講座です。
内容を少しご紹介します。
- 人に感染するコロナウイルスは6種類。そのうち4種類は一般的な風邪の原因ウイルス。他に有名なのは18年前に中国で流行したSARS (重症急性呼吸器症候群)の原因もコロナの一種。
- このウイルスは飛沫感染と接触感染で広がります。空気感染はありません。ですから、ある程度の距離をおけばかかりません。
- 感染しても症状の出ない人が少なくありません(知らない間に、人にうつしてしまう、感染拡大の一要因です)。
予防策 免疫力強化:食べ物七割、気持ち三割
- 規則正しい生活と身体の免疫力維持強化が大切です。
…“免疫力を決めているのは、食べ物です。
免疫力の70%は腸が決めています。
後の30%は気持ちの持ち方など、心の影響です。”
タバコ:×、お酒適量
- お酒は、適量まで。タバコは駄目・・・タバコは、免疫力を落とす。
ぜひ、皆さんお読みください。
原子力文化6月号には、そのほか、ご家族の待っているドイツに帰ることができない川口マーン恵美さんが感染症の影響について自らの体験を語っています。特別寄稿「新型コロナ問題にみるリスクコミュニケーションとメディア」(科学ジャーナリスト北村行孝さん)もあります。前月号では、食品安全の権威 唐木英明先生に巻頭インタビューで、新型コロナが個々人の心理に与える影響やリスクコミュニケーションの課題について語っていただきました。
月刊誌「原子力文化」は、原子力をはじめとするエネルギー問題同様、私たちの日常生活に密着した課題を取り上げ、上質な情報を分かり易くお届けすることに努めています。ぜひ、お読みください。