エネルギーミライズ(愛知県)
- 団体の設立経緯・概要
- 原子力事業が抱える最大の課題とも指摘されている高レベル放射性廃棄物の地層処分は、原子力発電の賛否によらず考えなければならない課題と捉えている。そこで、地層処分事業について初歩から学び、理解を深め、自分事として考えることを目的に、昨年、愛知・三重に住むメンバーでグループを立ち上げた。
- 企画者の感想
新型コロナウイルスの影響で、幌延深地層研究センターの現地見学は叶わなかったが、オンライン勉強会に対するメンバーの満足度は非常に高いものとなった。高レベル放射性廃棄物は将来世代に過度の負担を課さないよう、現世代が責任を持って処分事業を進めていくことが重要と認識した。現時点で高レベル放射性廃棄物は地下深部へ処分することが最も合理的であること、安全評価の信頼性向上のための研究の継続が必要なこと、地層処分事業に対する国民の理解が不可欠であること等を学ぶことができた。原子力発電所の立地の有無に関わらず、『学習支援事業』等を通じて、処分事業について学ぶ機会を得ることで、人々の理解は深まっていくと実感している。すでに発生している廃棄物は、現世代が責任を持って処分方法を考え、処分に向けて動き出すべきと考える。
- 参加者の感想(アンケートから抜粋)
- 具体的な喩えを用いて説明して下さり大変わかりやすく、また、先生ご自身の率直なご意見も聞かせて頂き、この課題について、もっと多くの人、特に若い世代が正しい情報を見聞きできると良いなと思いました。
- エネルギー資源確保の中での原子力発電の位置づけ、そして、放射性廃棄物の処分のあり方とも、科学的な知見に基づく議論が必須であるのに、なかなか学ぶ機会がない。貴重な機会と思い参加させて頂いた。
- エネルギー資源の少ない日本では原子力発電に頼らざる得ないこと、使用済燃料の処理・処分については、莫大な費用と途方もない時間がかかることが理解できました。多くの人がこのことをきちんと受け止め、処分が進むようになればと思います。
- アフリカ・オクロの天然原子炉についてお話を伺ったのは初めてです。約20億年前に地中において、自然発生的に核分裂連鎖反応が臨界に達していたこと等、その現象と仕組みに大いに興味が増しました。高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する基本から、ウランの同位体組成の経時変化、北海道寿都町、神恵内村で文献調査が開始されたこと等、事業の要点を的確に教えてくださり、地層処分事業に対する関心が高まりました。
- なかなか日常生活では、当たりつくことが出来ない お話の内容であると思いました。そして、その取り組みをされる方々は、本当に真剣にまじめに取り組んでいることを感じました。