北海道大学大学院農学研究院作物栄養学研究室(北海道)
勉強会の様子
活動内容
勉強会
実施日
2021年9月24日(金)
参加者
16名
団体の設立経緯・概要
研究室の設立は1940年の農芸化学科の設置の際に遡る。大学での教育活動に積極的に関わると同時に、日本のみならず世界各地の不良環境土壌の改善、食料安定供給の技術開発に取り組んでいる。東日本震災以降は農地での放射能対策に関しての技術開発にも現地の研究者と協力して継続して取り組んでいる。研究室ではさまざまな土壌中の元素の動態と植物の吸収の関連性についての研究を中心に行っており、植物にとって必須元素のみならず、不要元素の解析に取り組んでいる。地層処分の学習を通して、放射性物質が土壌、岩石の種類によってその挙動を大きく変えることについての知見を深め、今後の研究の進め方に反映させることを目指す。
企画者の感想
最初にNUMOについて学生の多くが知らないことに驚いた。原子力発電を使った生活を続けた以上、生じる廃棄物についてもきちんとした知識を持つ重要性を少しでも参加者が理解してくれたのではないかと期待している。福島第一原子力発電所の事故もただの核事故として放射線の問題を取り上げるのみではなく、エネルギーを利用している自分達の生活と密接に関連しているとの問題意識を持てるようになればいいと思う。講演会終了後に学生たちと話をしたが、地層処分の話は新聞報道で聞いてはいるが、その詳細は知らなかったとか、福島の事故で生じている廃棄物との関係性を初めて知ったとの意見が出ており、もっと自分達が使っているエネルギーについてきちんと考える時間を作るべきだと感じました。今後の講義などにおいても今回の学生の反応を念頭に丁寧な説明をする予定。
参加者の感想(アンケートから抜粋)
ニュースでモヤッとしか聞いていなかったことを詳しく説明して頂けたのでとても良かった。これからも地層処分の未来について追っていくようにしたい。
地層処分の技術や事業について理解を深めることができ、とても良い機会であったと思いました。また処分施設の建設場所を決定する過程について追って知りたいなと思いました。
「核のごみ」と聞くと漠然と恐ろしい感じがして、北海道に埋められるなんて嫌だなと思っていたのですが、基本的な知識から詳しく説明していただいたことで安心することが出来ました。
北海道の何箇所かの自治体で「核のゴミ」の受け入れを検討しているという話があったため非常に関心を持って活動に参加しました。背景と実施内容に関して、試験データなどを示しながら実態を理解できました。科学的な視点では「安全性」を理解できたが、地域住民の「安心」を高めるための活動について、具体的にどのような対話を通した理解醸成を行っているのか気になった。できることなら、NUMOと住民の関係性について現地でみてみたい。
原子力発電は化石燃料による火力発電と比べ、燃料がリサイクルできてより持続可能でありどちらかと言えば推進に賛成でしたが、廃棄物の処分についてはあまり考えたことがなく、今回の講義でその処分のことまで考える大切さに気づきました。
ニュースなどで、軽くしか知らなかった最終処分についてより深く理解することができました。他の国での処分場のとり決め方や、地層処分という方法に決まった理由について、深く知ることができました。
NUMOや放射性廃棄物について、ほぼマスコミの出す情報しか知らなかったので、今回基本的なお話から技術的なことまで詳しく聞けたので自分としてはニュートラルな視点で学ぶことができとても勉強になりました。
原子力発電についての理解が大変深まり、勉強になった。地層処理を行う施設の場所の選定には住民の理解が必要になると思うが、適切な説明と時間をかけて行うべきだと感じた。