静岡大学 社会合意形成研究会(静岡県)
事後勉強会の様子(ブレインライティングの取りまとめ)
活動内容
1.事前勉強会
2.幌延深地層研究センター見学会
3.日本原燃(株)見学会
4.情報発信
5.事後勉強会(フォローアップ)
団体の設立経緯・概要
本学の学際科目において、原子力・放射線や放射性廃棄物について座学を展開してきたが、学生自身が関連施設を見学すると同時に「巻き込み型」の学習を展開、自主的・積極的に「放射性廃棄物処分問題」を考えることができる人材育成に取り組んでいる。
活動概要
1.事前勉強会
前期 2020年8月24日(月)14名 ※オンライン
後期 2020年12月4日(金)、11日(金) 68名
2.幌延深地層研究センター見学会
前期 2020年9月9日(水)~9月11日(金) 7名
後期 静岡県のコロナ感染警戒レベル引き上げにより中止
3.日本原燃(株)見学会
前期 2020年8月31日(月)~9月1日(火) 7名
後期 2020年12月22日(火)~23日(水) 8名
4.情報発信
2020年12月12日(土)
日本科学教育学会研究会(弘前大学)において、学習活動に参加した学生2名が「施設見学の実体験を通した地層処分事業の学習」、「オンデマンド授業を活用した放射性廃棄物処分のための放射線教育の実践」を発表。
2021年1月26日(火)
また、NPO法人放射線線量解析ネットワーク(RADONet)が主催するシンポジウムに登壇し、活動状況を報告すると共に地層処分事業に関する対話活動への課題などについて議論した。
5.事後勉強会(フォローアップ)
前期 2020年9月28日(月)14名
後期 2020年12月23日(水) 7名
プログラム
・日本原燃、幌延深地層研究センター見学会に参加した感想の共有
「何に注目して見学したか?」「驚きがあったか?」「予想と違っていたことは?」
・ブレインライティングによる意見交換(前期のみ)
・寿都町の文献調査に関する報道や、コメントを見た感想や意見
「地層処分事業を考えるにあたり重要なポイントはなにか」「自分たちができる事」「不安を解消するためには何をすべきか」
企画者の感想
これまでの施設見学を通した地層処分の学習のフォローアップは、理解の促進にとても重要であったと感じた。実際に施設を見学した感想として「見学前には放射性廃棄物というものに潜在的な恐怖があったが見学をすることでイメージが変わった」、「日本原燃(株)や幌延深地層研究センターといった施設がある場所では、漁業が制限されていると勝手に思っていたがそんなことはなく、身をもってその地域の現状を体験できたのがよかった。」、「安全対策やセキュリティーの厳重さに感激し、安全なのだと体感できたのがよかった」など、実際にその地域を訪問し見学することで不安などを解消することができたと答える学生が多かった。見学したことを各自で振り返り、発表することで自他ともに知識を深化させることができた。
また、学生自身がこの問題の重要性を認識するとともに、どうすべきか考えることができるようになることが地層処分地選定にとっても必要不可欠であると思う。
さらに、文系理系、男女、他学年といういろいろな立場の人間を交えてグループワークを行ったが、他者の意見を聞いて自分の意見との違いや新しい視点での考え方に気づくことができたと思う。これらは将来の情報発信にも大切であり、このようなフォローアップを行うことができたことは、本学での新しい取組みであったと思う。
参加者の感想(アンケートから抜粋)
ブレインライティングは効果的で短時間で自分の考えを明確にして仲間と話せたのでより深く考えられた。NUMOの方のお話も見学に行く前と行った後とでは理解度がかなり違ったと感じた。
他の人の感想や驚いたことなど、自分とは違った観点も知れてよかった。
見学の感想や意見を交換することによって、より深い理解をすることができた。見学会で聞いたことでも、フォローアップでふたたび説明を聞くことで理解が深まった。
事後発表会として、六ヶ所村の人達の意見などを聞けたのが良かった。グループワークも楽しかった。
文献調査の現状や過去の応募取り下げ例を知って、いかに社会の理解を得ることが難しいか、また大切なのかということを実感した。
他の人の考え方が知れて良かった。
多くの意見を目にすることができて学びになった。
本日の他の人の意見を聞く場を得ることができ、自分の意見と同じものや異なる点があったので面白かった。
見学で得た知識を定着させることができ、他の人の意見も聞くことで違っている視点から考えることができた。
周りの友人に話せる人があまりいないので、このような場で意見を述べ、交わすことができるのが楽しかった。
同じ見学をしても人とそれぞれ思っていることが違って面白いなと思いました。私もそうですがただ怖がっていただけでは何も解決しないので、どう共存すべきか考えていこうと思います。
前回より詳細な話が聞けてよかった。日本と言う国民性を鑑みてどのように進めていくべきかを考える時間になった。