愛知県教育関係者(愛知県)
勉強会(グループ別対話会)の様子
- 活動内容
- 勉強会(グループ別対話会)
- 勉強会、幌延深地層研究センター見学会
- 実施日
- 勉強会(グループ別対話会)
2018年11月25日(日)
- 勉強会&見学会
2018年12月26日(水)~27日(木)
- 団体の設立経緯・概要
エネルギー自給率がきわめて低い我が国にとって、すべての国民が、エネルギー問題についての理解を深め、賢明な判断力を身に付けることができるようにすることは、義務教育の教員の使命であると考える。このような考えの基、子供たちにエネルギー問題に対する正しい理解と指導をする愛知県の理科教員の集まりである。見学会や学習会に参加することを通して、高レベル放射性廃棄物の地層処分を含めたエネルギー問題について正しく理解し、実際の授業実践に生かしたり,教員研修に生かすことを目指して活動している。
2017年、東海村、瑞浪、六ヶ所村などの施設見学、地元愛知県にて討論会&研修成果発表を行い、エネルギー教育に関する仮想指導案集を参加者に配布した。
- 活動概要
- 教員が何をどの程度まで教えるかは学習指導要領に規定されている。子供たちには我が国のエネルギー資源が極めて脆弱な基盤の上にある事を「タンカー満載の原油でもわずか半日分」や「原油の中東依存度は約9割」などを互いに関連付けて説明しなくては理解できないと思う。
たとえ時間はかかっても,義務教育を通して賢明な判断力を身に付けた子どもたちを育てていくしかないと考える。そのためには教員自身が様々な資料を読んで学ぶだけでなく,施設見学や専門家から話を聞いたりすることを通して,エネルギー問題の大きな課題の一つである高レベル放射性廃棄物の地層処分を学ぶ必要があると考えた。私たちは教員の行う授業実践こそ,地味ではあるが最も確かな情報発信の手段だと考える。
2017年に行った地元愛知県でのパネル討論会での議論の中で、高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題が義務教育で使用される教科書にきちんと記述されていないという問題を共有することができた。
そこで今年度は、地層処分を含めたエネルギー問題の専門家を多数(10人程度)招き、教員、専門家、一般参加者との大規模な対話会を開催したいと思い、この対話会を見学会に先立つ事前学習会と位置付けた。
2018年11月25日(日)のエネルギー教育フォーラム2018では、日本原子力学会シニアネットワーク連絡会と私たち愛知県教育関係者、二つの団体を主催団体として、現職教員と専門家の対話会を実施することができたことが大きな成果となった。
- 活動内容
- 勉強会(グループ別対話会)
- 日本原子力学会シニアネットワーク連絡会と私たち愛知県教育関係者、二つの団体を主催団体として、現職教員と専門家の対話会を実施。
- 大会名: エネルギー教育フォーラム2018
- 場所: 名古屋大学鶴舞キャンパス
- 参加数: 教員35名、シニアネットワーク連絡会12名 計47名
- プログラム:基調講演、グループ別対話会、全体協議(グループ発表)
- 基調講演「日本のエネルギー~子どもたちの未来のために考えたいこと~」
- グループ別対話‥・グループごとに下記1~6のテーマ別で議論した。
- (テーマ)
- 原子力発電
- 放射線の人体への影響
- 放射線利用
- 原子燃料サイクル
- 地層処分
- 日本のエネルギー資源
- グループ発表‥・6グループの代表者による発表
- 参加者の感想(報告書より抜粋)
- 今まで自分が誤った情報を鵜呑みにしていたことを実感するとともに、我々教員に託された思い(適切な判断力や論理的思考力を育ませることの重要性)を感じ、身の引き締まる機会となった。
- 今回は分野の専門の方との対話会があり,とても勉強になった。
- 勉強会&見学会
- 見学前日、講師を招き地層処分についての勉強会と意見交換会を開催し、翌日幌延深地層研究センターを見学。
- 見学先: 幌延深地層研究センター(北海道 幌延町)
- 参加数: 15名、講師2名
- プログラム :勉強会、見学会
- 参加者の感想(アンケートより抜粋)
- 事前学習会で学習した内容を見学地で実物を見ることができ、理解しやすかったと感じた。地層処分について、いいなあと思う点や心配だと感じる点の両方を考えることができたところが、これから伝えていくことに役立つのではないかと思う。
- 実際に施設を見学させてもらい、地層処分について理解を深め、自らの考えを確かなものにしていくことができた。ゴミ問題として授業でもきちんと扱っていきたいと思った。
- 指導案の作成
- 2019年度の取り組み
- 今後は、作成した学習指導案をできるだけ広く共有するために、次年度以降に行うエネルギー教育関係の研修会などで配布していきたいと考えている。また、私たちの団体は今後も研修意欲と能力にあふれる若手教員の発掘を行い、そうした教員と共に学んでいくことを通して、冒頭に記したような義務教育を通して賢明な判断力を身に付けた子どもたちを育てて行きたいと考える。